【イベントレポート】高体連合宿で実技講習・メカニック講習を開催!

みなさん、こんにちは。今年も残すところ僅かとなりました。
今シーズンのレースは全て終えましたが、チームは来シーズンに向けた準備を行い、選手たちは変わらずトレーニングを積んでいます。

12月23日に今年度最後のイベントとして、京都府向日町競輪場で開催された全国高体連強化合宿にて全国から選抜された高校自転車競技部の選手55名に対し、ジュニア育成事業として河野選手、山本選手、松田選手、徳田選手、宮崎監督、早川メカニックの6名が講師として参加、指導を行いました。

今回のブログでは、その様子をご紹介いたします。

【全国高等学校体育連盟 自転車競技専門部 全国トラック強化合宿】

日 時:2022年12月22日(木)~25日(日) 
※TEAM BRIDGESTONE Cycling参加は12月23日

場 所:京都向日町競輪場 京都府向日市寺戸町西ノ段5

チームメンバーの自己紹介の後、今回の実技のポイントをまとめた冊子やチームブリヂストンサイクリンググッズを配布しました。

第一部:実践講習会

①チームパシュートの先頭交代
・チームブリヂストンサイクリングの実演
・質疑応答
・生徒たちの実践練習


第一部では、まずチームパシュートの中でも事前質問が特に多かった「先頭交代のコツ」を実際にお手本となってお見せした後に質疑応答の時間を取り、実践練習の流れを取りました。

先頭交代の際は、交代した瞬間に休むのではなく先頭を牽いている勢いで上がり、力を緩めずに完全に後ろについてから休憩することがポイントです。

ブリヂストンの選手の美しい隊列を見ていると簡単そうに見えますが、実際は非常に難しい部分。普段はレース動画などを見て参考にしている生徒さんたちも、「目の前で見ることができてとても勉強になった」と終わった後に教えてくださいました。

チームパシュートは4人の息が揃っていないと良い結果が出せません。レース中の声かけの仕方や、レース外でのコミュニケーションも非常に大事な要素です。

質疑応答では、自分の走順も加味して選手それぞれが意識しているポイントなどを丁寧にお伝えしました。

(写真:実演指導後の高校生の先頭交代練習の様子)

②スタンディング(団体・個人)の実技指導
・チームブリヂストンサイクリングの実演(団体スタンディング・個人スタンディング)
・質疑応答
・生徒たちの実践練習

実技指導の二つ目はスタンディングです。チームパシュートのスタンディングでは、4人が横並びになってスタートするため、後ろにつけずに中切れを起こしてしまうという相談が多かったため、実演と質疑応答でコツをお伝えしました。

自分が内側になればなるほど前の選手とも距離が縮まるため同じスピードに乗れば自然に後ろにつくことができます。先ずは自分のラインを守り、自分の前の選手がその前を走る選手についたことを確認して、焦らずに後ろにつくことがポイントです。

質疑応答での「スタートするときのペダルの位置はどの辺りが良いですか?」という質問に対し、河野選手は「どちらの脚でもワットバイクで最大ワットを測定した結果、左脚を前にした方が強かったため、左脚を前にしています。」との回答も。脚の角度については自転車を見せて実際の角度を紹介するといった場面も見られました。

チームパシュートは走順によって、スタンディングで意識するポイントが変わって来ます。

例えば普段4走を走ることが多い山本選手からは、

「1走の選手より三車間分あるため焦らずにスタートすること、4走は牽引の役目が残っているため、前の3選手を風よけに使いながらスタンディングでなるべく脚を使わないことを意識しています。」とお伝えしました。

団体のスタンディングの実演の次は、個人のスタンディング実演です。

10月の世界選手権で個人追い抜き日本記録を更新した松田選手からは、「スタンディングから序盤は、『このケイデンスまで上げていく』という目安の数値まで上げ、後はリラックスしてDHポジションで回ると楽に走れる。先ずはそこからスタートして自分なりの方法を見つけてもらえたら。」という個人追い抜きのアドバイスを伝授。



第二部:メカニック講習会

第二部では宮崎監督によるメカニック講習を行いました。高校生は自転車を自分で最低限のメンテナンスしなくてはいけません。メンテナンス不足によって落車し自分だけでなく周りの人を事故に巻き込まないためにも日々のメンテナンスが非常に大事です。

講習会の前半にはカーボンパーツが当たり前となり機材トラブルの中でも特に多いトルクの締め付けのメンテナンス方法をお伝えし、トルクレンチを使って実際の締め付けも行ってもらいました。

(写真:TS9に乗っていただいている窪木選手の母校、学法石川の選手さんのトルクレンチメンテナンス)

後半では、レースに行ったのにポジションが規定に沿わず直前に焦ってしまう...なんてことを避けるためにも、来年度のUCIの機材ルールについてもご紹介しました。

休憩時間には選手の母校や地元の生徒たちとの交流も見られました。

(写真:今回、実演だけでなく会の進行も務めた徳田選手と、徳田選手の母校北桑田高校の生徒さんと)

チームとしても、ジュニア選手に直接指導できる良い機会となり、高校生のフレッシュな姿にパワーをいただきました。この講義をきっかけとして、将来TEAM BRIDGESTONE Cyclingを目指す選手が出てきてくれることを期待しています。

このつながりを大切に、チームブリヂストンサイクリングは引き続きジュニア選手や子どもたちへの育成活動も行って参ります。

引き続き、チームの応援をよろしくお願いいたします。

▼全国高等学校体育連盟 自転車競技専門部 公式Twitterでも今回の講習会の様子を紹介いただいています。

https://twitter.com/hs_cycling_jimu?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

Text&Photo: Lynn Watanabe

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