【ツール・ド・熊野】STAGE 2 最終スプリントで2名がTOP10入り
2025年5月8日から4日間にかけてツール・ド・熊野2025が開催。
第2ステージは、和歌山県南部を流れる清流「古座川」を伝うコースで総距離126.7kmの戦いとなった。
レース前半は河野が集団から飛び出してリード、終盤は山本が2着争いのスプリントに絡んで4位でフィニッシュ。チームは終始レース展開に加わる活躍を見せた。
ツール・ド・熊野 STAGE2
日程: 5月9日(金)
開催場所: 和歌山県東牟婁郡 古座川清流周回コース
コース長:126.7km=41.5km + 42.6km × 2
出場選手: 河野翔輝、山本哲央、岡本勝哉、矢萩悠也、梅澤幹太、木綿崚介
リザルト:https://www.tourdekumano.jp/wp/wp-content/uploads/2025/05/Kumano-C05.pdf
技量が試される難所に立ち向かう
大会2日目は個人総合時間賞争いが本格化するハードなステージ。
ほぼ同一の周回を3度巡るコースで、途中に山岳ポイント「平井峠」が組み込まれ、獲得標高2000mを超えるレースが選手たちを待ち受ける。登りもさることながらテクニカルな下りやブラインドコーナーが点在し、体力と技術が高い水準で求められた。
当日は雨予報を受けていたが、レインウェアを着込むことなく選手たちはスタート。すぐさまペースはあがり、予想されていた進行速度を上回ってレースは進む。
逃げ切りを狙った河野がレースをリード
1周目の終了間際、スプリントポイント間近で河野を含む3選手が飛び出すと、集団はこれを見送る。河野はスプリントポイントを3番手で通過し、そのまま踏み込むと、さらに2名で先頭グループを形成。レースをリードする。
2周目の山岳ポイントを過ぎ、下り区間に差し掛かると集団が2人を吸収。
すると一つとなった集団では再び抜け出しの動きが発生。このタイミングを狙って各チーム逃げを打つ選手が次々飛び出し、河野も再び動きに加わる。
しかし残念ながら河野の抜け出しが叶わず、集団へ戻った。
2周目後半、先に起こった先頭での争いをきっかけに3名の逃げグループができると、そのまま集団からタイム差を拡大。チームブリヂストンサイクリングも集団の中からこれを追う展開に。
集団は主にリーダージャージ(個人総合成績)を確保したいチーム(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)がコントロールを担う。
最終周回もリーダーチームのコントロールの下、タイム差を詰めながらレースは進行した。しかし、ファイナルラップは後半を過ぎるも、十分にタイム差が縮まらない模様。この頃には先頭で逃げていたメンバーも1名に数を減らすが、継続して逃げる。
残り5km地点を過ぎても先頭と集団のタイム差は大きく、逃げ切りの可能性が見えてきた。
2位争いの集団 3人が連携してフィニッシュへ
見通しが悪く、狭い区間でも集団はペースを上げてこれを追走。途中降り出した雨の影響もあってか不安定な集団で落車が発生する。チームはこれらの危うい場面を躱わし、最後の集団スプリントにつなげた。
結局、ただ1人逃げ続けた選手が集団を振り切り、優勝を確定させた。
歓喜の後、10秒ほど遅れて集団がフィニッシュに到達。山本を軸に岡本、梅澤で連携して集団先頭で勝負をかけると、山本が3番手で通過し、このステージを4位で終えた。また岡本も8位でフィニッシュし、チームはTOP10に2名を送り込んだ。
ツール・ド・熊野 STAGE2 リザルト 126.7km
今村駿介 ワンティ・NIPPO・リユーズ 2:55'44"
ラヨヴィッチ・ドゥシャン ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ +00:10
4 山本哲央 +00:10
8 岡本勝哉 +00:10
20 梅澤幹太 +00:00
80 河野翔輝 +6:19
81 矢萩悠也 +6:19
DNF 木綿崚介
個人総合成績(第2ステージ終了時)
1 今村駿介 ワンティ・NIPPO・リユーズ 5:51’31"
2 ラヨヴィッチ・ドゥシャン ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ +00:03
10 山本哲央 +00:22
32 梅澤幹太 +00:22
35 岡本勝哉 +00:43
79 河野翔輝 +07:46
82 矢萩悠也 +08:04
このステージで残念ながら木綿を欠いてしまい、第3ステージ以降5名での戦いとなる。明日は険しい山岳ステージだが、誰1人欠くことなく、最終ステージに備えることが目標。疲労をなるべく最小限に抑え、チームのコンディションを整える。
選手コメント
河野翔輝
—最初の先行はスプリントポイントを狙った動きでしたか—
スプリントポイントの獲得は意識していなくて、逃げ切り勝利を狙って行きました。道が細くて、集団にいてもパワーを使い続けるようなエリアだったので、
みんなきついだろうと思い、直感的に行きました。
— 一旦集団に吸収された後のタイミングで再度アタックをしていましたね—
改めて動き出したメンバーがかなり良かったので、同調しました。
決まった逃げのグループは自分が動いた直後にできたものだったので、体力を使っていてすぐに反応ができなかったです。また、その後に勝負できるかどうかも考えて、集団に残る選択をしました。
—翌日以降のステージはどのように戦いますか—
最終日まで繋がってしまえば、自分たちにとってかなりチャンスがあると思っています。まずは山岳の多い第3ステージでの疲労を少なく完走したいです。
Text :Ryo Kodama
Photo :Satoru Kato , Ryo Kodama
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