東京2020オリンピック 超直前ガイド ~トラック短距離種目編~
各競技で盛り上がりを見せる東京2020オリンピック。
いよいよ8月2日(月)より、静岡県伊豆市の伊豆ベロドロームを舞台とし、自転車競技トラックもはじまります。
今回は、TEAM BRIDGESTONE Cyclingメンバーおよび機材サポート選手が出場するトラック4種目について、改めて競技ルールや見どころをご紹介します。
まずは、高速での競り合いが魅力の短距離種目から、スプリントとケイリンの2種目を取り上げます。
【スプリント】息をのむ1対1の駆け引きに注目!
スプリントでは、予選として200mのタイムトライアルが行われます(250mバンクの場合は3.5周走行するうち最後の200mを計測。ハロンとも呼ばれる)。予選を勝ち上がった選手は、2名1組となり、2本先取の勝ち上がりトーナメント方式で優勝を目指します。
敗者復活戦や順位決定戦は、3~4名で行うこともありますが、1対1のガチンコ勝負を観れるのがスプリントの特徴です。本戦は750m(250mバンク3周)で競いますが、トップスピードでの本格的な力勝負はラスト1周からが基本。序盤の2周は、いかに自分に有利な展開に持ち込めるかの駆け引きが行われ、「静」から「動」へのレースの変化が魅力です。
スプリントでは、各自の走行ラインを保持しなければならないというルールがあります。よって後ろにつくアドバンテージはそこまで大きくなく、後方からの追い込みを得意とする選手がいる一方で、先行勝負を好む選手もいます。
つねに相手の動きを視界に入れ、間合いをはかりながらの序盤~中盤の攻防は、一瞬で勝負が決する武道に通ずるような緊張感が会場を包みます。
同じ短距離種目であるケイリンと比べると、番狂わせが起きづらく、予選タイムの上位者が順当に勝ち進むことが多いのもスプリントの特徴。展開や運といった要素があまり作用せず、フィジカル勝負になりやすのが、その理由ですが、そのぶん終盤での超高速での競り合いは大迫力で見ごたえありです。
【出場スケジュール】
脇本雄太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
⇒ 8月4日(水) 予選~1/16決勝、8月5日(木) 1/8決勝~準々決勝、8月6日(金)準決勝~決勝
小林優香(機材サポート)
⇒ 8月6日(金) 予選~1/16決勝、8月7日(土) 1/8決勝~準々決勝、8月8日(日)準決勝~決勝
LIVE配信予定→https://www.gorin.jp/live/
※8月8日はNHKで中継予定
【ケイリン】高速で思惑がぶつかり合うトラックレースの華
日本で生まれた「競輪」が名前もそのままにトラックレースの国際種目として発展したのが「ケイリン」です。日本チームは、ここまで3年連続で世界大会の同種目でメダルを獲得しており、北京2008オリンピックでも永井清史選手が銅メダルを獲得。まさしく自転車競技における日本のお家芸と言える種目です。
ケイリンは1レース最大7名で行われます。250mの室内トラック6周回(1500m)で競われますが、残り3周まではペーサーと呼ばれる先導車が選手たちの前を走行。ペーサーはスタート時の30km/hから徐々にスピードを上げていき、最終的に50km/hまで加速し、コースから離脱します。ペーサーが先導している間は、選手はペーサーを追い抜いてはならず、その後ろでの位置取りの駆け引きが行われます。
ペーサーが外れ、残り3周回(750m)になると、いよいよレース本番。レース展開はさらに目まぐるしく変化していきます。フィニッシュラインの通過順位がそのまま成績となるため、先行逃げ切りを狙う選手や最終盤に追い込んでの勝利を狙う選手など、それぞれが状況を判断しつつ、得意な戦法を駆使してレースを進めていきます。それぞれの思惑が重なり合うことで、大番狂わせや、写真判定が必要なほどの僅差の勝負が発生しやすいのもケイリンの特徴といえるでしょう。
脇本雄太選手も「全員が自分の得意な展開に持ち込もうと機をうかがっているため、頭で考えてから動いていたのでは遅い。身体で反応しないと勝ちをつかみ取れない」と話すほどの、高速域での複雑な駆け引きは、一瞬も見逃すことができません。
【出場スケジュール】
脇本雄太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
⇒ 8月7日(土) 第1ラウンド、8月8日(日)準々決勝~決勝
小林優香(機材サポート)
⇒ 8月4日(水) 第1ラウンド、8月5日(木)準々決勝~決勝
LIVE配信予定→https://www.gorin.jp/live/
※8月8日はNHKで中継予定
TEAM BRIDGESTONE CyclingのFacebookページでは、各レース速報を予選から決勝まで都度発信予定です。そちらも、ぜひご注目ください。
https://www.facebook.com/Team.Bridgestone.Cycling
photo: S. Kato、Team camera
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