自分好みに仕立てよう ~ オーダーシステム活用法 ~

アンカーでは、オーダーシステムを採用し、ハンドルやステムのサイズ選択はもちろんのこと、ホイールやペダル、サドルも一部アップチャージが必要ですが、好みのアイテムを選ぶことが可能です。

オーダーシステムは多くの方に喜んでいただけている一方で、初めてスポーツバイクの購入を検討される際には、何をどう選んだら良いのかが少々難しいかもしれません。

そこで、元チームブリヂストンアンカーの選手であり、現在はアンカーのセールススタッフとして全国を飛び回る清水都貴にオーダーシステムの活用方法を聞きました。

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お買い得なパーツセレクトでのアップチャージ

ホイール、ペダル、サドルの3つのパーツは、一部のエントリーモデルを除き、各モデルごとに複数のアイテムからセレクトが可能となっていますが、初めてスポーツバイクに乗る方はどのように選べば良いでしょうか?

清水:まずセレクトパーツ全般に言えることですが、そのパーツ自体を単体で購入するよりもアップチャージ代の方がかなりお買い得であることは、ぜひ知っておいてほしいと思います。これはブリヂストンサイクルがメーカーとして各パーツを大量に購入して、国内の組み立て工場で熟練のスタッフが組み立てているから可能となっています。その前提を踏まえて、カスタマイズを楽しんでいただければと思います!

みなさんがとくに悩まれるのはホイールの選択でしょうか。ホイールは、お金をかけると性能の違いをもっとも体感できるパーツです。そのぶんエントリーグレードからトップグレードまでの価格差も大きくなっています。
最近のオーダー状況を見ると、エントリーモデルからミドルグレードのモデルを購入いただいた方のなかには、+20,000円のアップチャージをされてDT SWISSのP1800 SPLINE 23をセレクトされている方が結構いらっしゃいますね。
ホイールを選ぶときのポイントは多くありますが、まずは"重量"と"リムハイト"を見ておけば間違いはないでしょう。重量は走りの軽さに、リムハイトは空気抵抗の低減につながります。

最初から高性能なホイールを選んでも、もちろん良いのですが、愛車に少しずつ手を入れてカスタムしていけるのもスポーツバイクの魅力のひとつです。はじめは一番安価なホイールからスタートして、徐々に良いホイールに乗り替えていき、その走りの違いを楽しむというのも、個人的にはおすすめです。

ホイールのデザインによってバイク全体の印象もガラッと変わるので、見た目で選ぶというのも手です
DT SWISSのPR1400 DICUT OXIC 32は真っ黒なフォルムで、バイクの印象がだいぶシャープになります。ホイールによるビジュアルの違いもカラーラボで試せるので、ぜひいろいろと遊んでみてください!

カラーラボhttps://www.bscycle.co.jp/anchor/colorlab/#/

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ペダルに関しては、オーダーシステムで選べるのは、シマノ製だけになっています。ほかにもいくつかペダルブランドがあり、それぞれ特徴が違うので、ショップの方と相談して、選んでいただければと思います。
SPD-SLタイプにするのか、SPDタイプなのかそれともフラットペダルか、ペダルには大きく3タイプがありますが、スポーツバイクをどう楽しみたいかによって、おすすめは変わってきます。

サドルについてはアドバイスがとても難しいです(笑)。人それぞれ骨格が違うため、合う合わないはしばらく乗ってみないと分からない、というのが正直なところですね。
プロ選手でも、スポンサーから提供されたサドルが合わなくて1シーズンを棒に振ってしまった、なんてよくある話です。私も選手時代は結局エントリーモデルのサドルが一番しっくりきていました。値段が高いからお尻にぴったり合うというわけではないんです。
まずは見た目で選んで、どうしても痛みが出るようであれば、どこが合わないかを踏まえて、次のサドルを試してみるというのが良いかもしれません。

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ハンドルやステムサイズは適正サイズからのカスタマイズ

ハンドルやステムのサイズに関してはアドバイスありますか?

清水:お店でアンカーのフィッティングシステムや独自のフィッティングを受けていただくと、適正のサイズが出されます。基本的には導き出されたサイズで乗っていただければ問題ないのですが、はじめてスポーツバイクに乗られる方であれば、ハンドルであれば適正よりもワンサイズ幅広のもの、ステムはワンサイズ短いものを検討するのもアリだと思います。

ハンドルの幅が広くなると、走行時の安定感が増します。また呼吸もしやすくなります。反面、前面投影面積が増して、走行中の空気抵抗が増しますが、30km/hぐらいのスピードであれば、ほぼ影響はありません。

ステムに関しても、適正のものよりも少し短くすると、ハンドルが近くなり上体が起きるので、呼吸がしやすくなります。

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最後にアンカーのオーダーシステムでは一部のレーシングモデルで、ギアクランクとスプロケットも選択することができます。

ギアクランクは、「レースにガンガン出たい」という方以外はコンパクトを選んでおけば問題ないです。スプロケットに関しては、私は「大は小を兼ねる」と思っていまして(笑)、11-28Tよりも11-30Tを選ぶことを推奨しています。昔みたいに7速や8速しかない時代であれば、歯飛びも考えて選ばなければいけなかったのですが、今は11速もあるので、なるべく大きなギアがついていた方が安心でしょう。

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[まとめ]

・アップチャージはパーツ単体で購入するよりかなりお買い得

・ホイールは走りの違いをもっとも体感できるパーツ。予算に応じてアップグレードを検討するのも◎

・ペダル選びはショップの人と相談してみよう

・サドルは人によって合う合わないがあるので、まずは見た目で選んでOK

・ハンドルとステムサイズは、はじめてスポーツバイクに乗るのであれば適正サイズから変更を検討するのもアリ

・クランクはコンパクト、スプロケットは11-30Tを選んでおけば間違えなし!

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清水都貴(しみずみやたか)
埼玉県出身
現役当時はステージレースでの活躍が多く、国内ではツール・ド熊野、北海道で総合優勝、2008年にはUCIヨーロッパレースのパリ~コレーズで日本人として初めてUCIのカテゴリ1クラスで総合優勝を果たした。
現在はブリヂスチンサイクルで「ANCHOR」のセールススタッフとして、全国を飛び回っている。

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