【ツール・ド・熊野】STAGE 4 アップダウン連続のタフステージ 2名が完走へ
2025年5月8日から4日間にかけてツール・ド・熊野2025が開催された。
最終、第4ステージは太地半島の起伏に富んだ地形を活かしたコースを回る。
104.3kmのレースは序盤から激しく争われ、中盤にできた逃げ集団を吸収した後、集団スプリントとなる。この集団に食らいついた山本の17位がチーム最高位となり、梅澤も遅れた集団で完走した。
ツール・ド・熊野 STAGE4 太地半島周回コース
日程: 5月11日(日)
開催場所: 和歌山県東牟婁郡太地町 太地半島周回コース
コース長:104.3km=パレード:0.7km レース:9.8km+10.5km×9
出場選手: 山本哲央、岡本勝哉、矢萩悠也、梅澤幹太
リザルト:https://www.tourdekumano.jp/wp/wp-content/uploads/2025/05/Kumano-C10.pdf
太地湾に沿って走る最終ステージで勝利を狙う
大会4日目は1周10.5kmの周回で行われ、くじらの町として知られる太地を10周巡る104.3kmのコース。
海岸のアップダウン区間やテクニカルな下りが繰り返され、選手たちは息つく間も無く周回をこなす。
スタート / フィニッシュ地点ではボーナスタイムが与えられるスプリントポイントが設定されるほか、最後のフィニッシュでも、個人総合順位を狙うチームが激しく争うことが予想された。
チームブリヂストンサイクリングはこの争いには絡まない為、ステージ優勝のみを狙う。
各チームの思惑が錯綜するレースだが、どんな展開からでも勝負に絡めるよう戦局を慎重に見極めて動いてきたい。
前日の天候から打って変わって爽やかな快晴。海風も柔らかで心地よい中、出走へ向けて準備を進める。
パレード走行を経てすぐに登り区間に突入する為、念入りにウォーミングアップを行った。
レースは早々に個人総合順位に絡むチームがしきりに動いて展開。登坂区間を中心に強烈なペースアップが続く。
山本も序盤からこれらの動きに乗じて集団からの抜け出しを図った。
スプリントポイントへ向けた争いが行われ、ペースアップが続くと矢萩が集団から遅れてしまう。
3周目に入ると、この日最初の逃げグループができる。
やがて5名の選手が逃げを継続させると、メイン集団ではリーダーチームがレースをコントロールする展開に。
山本、岡本、梅澤は集団内で次の展開に備えた。
しばらくは逃げと追う集団の構図が続く。
レースは残り3周となると、リーダーチームを筆頭に逃げ集団をとらえたいチームがメイン集団を牽引。
ペースの上がったメイン集団では岡本が苦しくなり、集団から離脱。
足切りタイムの短いステージだけあって完走とはならなかった。
集団にはチームから2名が残る厳しい展開に
全ての逃げを吸収した集団は一団となって最終周回へ。
出走81名からすでに40名以下に絞られた集団。ここまで戦ってきた山本、梅澤も相当に疲弊していたようで、スプリントへ挑む前に梅澤が遅れる。
単騎となった山本が集団スプリントを争うと、なんとか食らいついて17位でフィニッシュ。梅澤も遅れたメンバーと協力して完走を遂げた。
結果的に、81名が出走し、55名が完走というサバイバルなレースとなった。あまりにもタフな展開に選手たちはオールアウトした姿を見せる。
完走した山本、梅澤含め、選手たちは皆レース後に力不足だったと同様の言葉を残した。
純粋な力勝負に敗れ、悔しさを隠しきれない選手たちだったが、何が足りなかったかは各々が理解している。
最終ステージでは十分な結果は得られなかったが、手応えを掴んだステージも多々あった。
何より全員が大きな怪我なくこのレースを終えられたことも一つポジティブな要素として捉えられる。
まずはしっかりと休養をとって5月29日から開催されるジャパントラックカップに向けて再始動していきたい。
リザルト 104.3km=パレード:0.7km レース:9.8km+10.5km×9
1 ドゥシャン・ラヨビッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) 2:28:12
2 キム・ユロ( LXC LX サイクリングチーム)+00:00
17 山本哲央 +00:00
37 梅澤幹太 +01:41
DNF 岡本勝哉、矢萩悠也
個人総合成績
1 マーク・スチュワート (ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) 11:06:20
2 マティアス・ブレグノイ(トレンガヌサイクリングチーム) +00:08
35 梅澤幹太 +11:16
36 山本哲央 +11:52
コメント
宮﨑監督
我々は「スピード」を武器にするチームですが、ツール・ド・熊野は「登坂力」が無いと、(どのステージにおいても)勝利することは難しく、今回はその厳しさを痛感しました。
また、新しいメンバーで走った最初のステージレースだったので、まだまだ慣れない部分も多くあったと思います。(トラックレースにも多く出場している為)なかなかロードのステージレースを走る機会は少ないのですが、今回経験したことは必ず活かしていきたいです。
また、今回は先に行われた和歌山城クリテリウムをはじめ、ツール・ド・熊野において、たくさんのご声援をいただき誠にありがとうございました。
日頃より活動を支えてくださっているスポンサーの皆さまにも、心より感謝申し上げます。これからも一層成長し、結果で恩返しできるよう努めてまいります。引き続きのご支援と応援をどうぞよろしくお願いいたします。
Text :Ryo Kodama
Photo :Satoru Kato , Ryo Kodama
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