【Jプロツアーかすみがうら2連戦】山本がロード今季初勝利! ブリヂストンが魅せた圧倒的なレース展開

【Jプロツアーかすみがうら2連戦】山本がロード今季初勝利! ブリヂストンが魅せた圧倒的なレース展開

10月21日、22日に茨城県で開催されたJプロツアーの2連戦。ロードレースでは山本哲央が優勝し、タイムトライアルでは松田祥位が2位となりました。チームブリヂストン選手の実力、そしてチームワークを見せられた2戦となりました。

チームパシュート金メダルの脚を魅せた松田が個人TT2位に

名称:第3回かすみがうらタイムトライアル
開催日:2023/10/21(土)
開催地:茨城県かすみがうら市坂・田伏 特設コース
コース長:3.7km=3.7km x 1周
参加選手:山本哲央、兒島直樹、松田祥位、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/1105

個としての選手の力を競うタイムトライアル。3.7kmのコースを走ります。基本平地のコースプロフィールです。チームブリヂストン選手たちは一人一人、タイムトライアル用モデル《ブリヂストンアンカー・RT9》を駆り、出走します。


(松田 2位)

その結果、松田が2位表彰台を獲得。山本が4位に入るという成績を残せました。松田と山本、それぞれに走りの印象を聞きました。

「全体をコントロールして、うまく走れたと思います。最初は押さえ気味で、後半に向かって徐々に上げていこうと思っていました。ただ、もう少し踏めたかな、もう少し最初を上げても良かったのかなとは感じています。

体調が万全ではない中で、自分としては落ち着いて走れたのかなと思います。でもやっぱり2位は悔しいです」(松田)


(山本 4位)

「これまで高強度のトレーニングを積んでこなかった中で、去年よりも出力は出ていましたし、コーナーでもミスはなかったので、力通りという印象です。

走りとしては最初から突っ込んで、後半を耐えるというものでした。コントロールも難しそうなコースだったので、できることをしてみた結果です。それでも後半は脚が止まってしまいましたが、ギリギリ走り切れました」(山本)

先のアジア大会・チームパシュートで金メダルを獲得したメンバーの一走として活躍した松田。その2位は、高い強度で走り続けられる脚力を発揮しての好順位でした。


(兒島 8位)

そして今季怪我やレース中のアクシデントなどに見舞われ、なかなか納得できる結果を得られなかった山本。表彰台こそ逃しましたが、シーズンを通して力が積み上げられているのを確認できた個人タイムトライアルとなりました。

この結果は、2日目のロードレースでの勝利に向けた、チーム選手全体への大きな自信となります。


(岡本 14位)


(山下 18位)

*リザルト 2023/10/21 第3回かすみがうらタイムトライアル
1 金子宗平(群馬グリフィンレーシング)4:36.036
2 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:04.908
3 伊藤恭(群馬グリフィンレーシング)+0:07.216
4 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:08.513
8 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:14.115
14 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:18.556
18 山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:22.442


最後力強い独走で逃げ切った山本、華麗なチームワークで支えたチーム

名称:第3回JBCFかすみがうらロードレース
開催日:2023/10/22(日)
開催地:茨城県かすみがうら市坂・田伏 特設コース
コース長:110.4km=4.8km x 23周
参加選手:山本哲央、兒島直樹、松田祥位、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/1106


(先頭:兒島)

前日の好調な結果で波に乗るチームブリヂストン選手。その調子の良さを見せるかのように、ロードレースではスタート直後に発生した2名の逃げに、山本、松田、兒島直樹、岡本勝哉の4選手が追いつき、合計12名の先頭集団となりました。

この12名の集団はそのまま周回を重ねていき、レースの展開を決定づけるように後方集団に大きな差をつけます。


(松田)

この先頭に乗り損ねてしまった山下虎ノ亮は、5名の追走グループの中で先頭を追い続けますが、前に追いつくのを諦めてしまった他選手たちと足並みが揃いません。35秒差まで差を縮めましたが追いつけず、レース中盤にて後方集団へと吸収されてしまいました。


(山下)

12名の先頭は淡々と周回を重ねながら、レースは残り5周に。終盤に向けて動きが激しくなってきた12名から、山本と松田を含む6名選手が抜け出します。

先頭交代を繰り返しながらペースを上げていく先頭6名。まだ諦めない後方の選手、兒島と岡本はここで機会を伺います。


(兒島、岡本)

先頭がフィニッシュを意識しながらそれぞれの力を調整を始める中で、後方から調子の上がっている兒島がペースを上げ、先頭との差を縮めていきます。

残り2週、先頭から寺田吉騎選手(シマノレーシング)がアタック。これを逃してはいけないと判断した松田がこのアタックに反応し、2名が先行。置いて行かれた山本を含む先頭4名に、後方にいた5名選手が合流。いよいよ最終局面へと突入します。


(山本、松田)

逃げる松田と寺田選手。この2人を追う形で後方集団はペースをさらに上げて集団はバラバラに。ラスト1周を前に、山本が独走で先頭を追い初め、最終周回で山本はついに松田ら2名に合流。


(兒島)

さらに後ろから兒島が独走で上がってきて先頭に合流。これで先頭4名のうちチームブリヂストン3名という圧倒的な有利な状況となりました。

ブリヂストン3選手によるアタックを繰り返し、寺田選手の脚を削っていこうとしますが、その4名の体制は崩れない。そしてフィニッシュ前にある最後の登り、ここで山本がアタック。その山本を追う寺田選手。

しかし山本は脚を緩めることなく踏切って、独走での優勝を決めました。


(山本)

3位には松田が、そして4位には兒島が入るというチームブリヂストンによる圧倒的なレース展開、そしてチームワークを見せて山本を今季初勝利へと導きました。


(山本、松田)

最後に圧倒的な力で抜け出した山本。今シーズンは辛い時期が続いてきた中で、久しぶりの勝利を成し遂げました。山本のコメントです。

「今日はチームが機能してくれました。頼ったり頼られたりで、うまく展開できた感じでした。

終盤に入るまでは、なるべく脚を使わないように動いていました。松田が前に行った時は、僕は後方で耐えていれば良かったのですが、脚に余力もあったので、ラスト1周入る手前で仕掛け、先頭2名に追いつきました。

兒島も追いついてきて数的に有利になったラスト1周、最後は、登りのタイミングで決め切りたいなと思っていて、その通りに走れました。

久しぶりに勝てて、本当に嬉しいです。精神的にも肉体的にも厳しいシーズンだったので、ここで結果を残せて良かったです」(山本)


(松田)

そして今回、レース最後まで先頭で走り続けた松田。チームブリヂストンのチームワークが目立ったこのレースですが、その鍵となる活躍を見せました。

「最後、寺田選手のアタックに反応しましたが、2人で走るうちに、『寺田選手とやり合ったら勝てない』と考えました。山本が追いつくまでとにかく逃がさないように、追いついてきてからは、山本がうまく動ける有利な状況を作ろうと立ち回りました。山本が勝ってくれて、ホッとしたという気持ちです」(松田)


(兒島)

そして最後のレース展開を凄まじいものにした兒島の脚、その兒島の独走をサポートすべく後方にあえて留まった岡本の判断。山下はタイミングを失い後方へと沈みましたが、それでも前方に追いつくべく全力を尽くしました。

チームワークと選手たちの実力が輝いた、山本のひさしぶりの勝利。来シーズンにつながる確かな力を見せることができました。
そして今シーズンの全日程が終わったJプロツアーでは、岡本が23才未満選手のU23ランキングの総合首位となり、ネクストリーダージャージを確定させました。


(岡本)

急に寒さを感じるようになってきたこの時期、レースシーズンも終盤になってきましたが、チームブリヂストン選手のレースはまだ続きます。
これからも力強いチームワークを見せ続け、勝利に向かって走ります。


(上段:早川メカニック、宮崎監督、奥隅マッサー
 下段:兒島、松田、岡本、山本、山下)

寒さを吹き飛ばすような、チームブリヂストンサイクリングへの熱い応援を、引き続きよろしくお願いいたします。

*リザルト 2023/10/22 第3回JBCFかすみがうらロードレース
1 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)2:31:48
2 寺田吉騎(シマノレーシング)+0:03
3 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:11
4 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:13
7 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:39
31 山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+4:49

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