BSメンバーが大活躍【ジャパントラックカップI/II詳報】

みなさんこんにちは。先週末には3年ぶりの日本開催となる国際大会、ジャパントラックカップが行われました。コロナの影響もあり、参加国はアジアの国々が中心と規模は縮小しての開催となりましたが、白熱したレースが展開されました!

ジャパンナショナルチームとして出場した窪木・今村ペアのマディソン二冠や一年ぶりの国際大会出場となった脇本選手のケイリン優勝などチームブリヂストンサイクリング所属のメンバーの活躍が目立った大会となりました。

選手へのインタビューも交えながら激戦の4日間を振り返ります。各大会のYouTubeのLIVEアーカイブもリンクしているので、是非そちらもご覧ください。何度見ても楽しめます。

ジャパントラックカップI/II

■ジャパントラックカップⅠ

2022年7月28日10:00〜

2022年7月29日10:00〜

■ジャパントラックカップⅡ

2022年7月30日10:00〜

2022年7月31日10:00〜

場所: 伊豆ベロドローム 静岡県伊豆市大野1826番地

出場選手: 脇本雄太、新山響平、太田りゆ、窪木一茂、橋本英也、今村駿介、山本哲央、河野翔輝、兒島直樹、松田祥位

ジャパントラックカップ I Day1

LIVEアーカイブ: 2022ジャパントラックカップ 1 / 2022 JAPAN TRACK CUP 1 7/28(木) 10:00~

男子オムニアム

最初の種目はスクラッチ。10kmでのゴール時の着順を競います。前半は淡々と先頭交代を行いながら周回を重ね、今村選手、橋本選手、松田選手を中心にアタック合戦が続きますが集団もすぐに反応し吸収。後半折り返して少し落ち着いたタイミングで窪木選手が単独抜け出し、集団を引き離してそのままゴールし一位で通過。

2種目目はスクラッチ。毎周回一位で通過した選手に一ポイントが与えられ、ポイント獲得順に上位から割り振られたポイントが与えられます。序盤に窪木選手、今村選手、橋本選手を中心にポイントを分け合う形。12周目辺りから覚醒した山本選手がアタックしそのまま単独で抜け、6ポイントを積み上げます。

40周10kmの距離はあっと言う間に終盤に。韓国ナショナルチームのシン選手と先頭交代をしながら今村選手がポイント加算し合計13ポイント獲得し一位で通過。2位は山本選手、3位にシン選手でこの種目を終えます。

次の種目はエリミネーション。2周に一回、椅子取りゲームのように一番後ろを走る選手が除外されて行きます。最後に残ったのは山本選手、窪木選手、橋本選手の3人。窪木選手がこの種目を取り一位、橋本選手が2位、山本選手が3位。

3種目を終えた時点での上位順位は橋本選手、今村選手、3位には山本選手と、ポイント同数で韓国のシン選手。

最終種目のポイントレースは、10周回に一度のポイント獲得周回で上位4位までにそれぞれ5・3・2・1ポイントが与えられます。この種目でラップを3回決め「脚がフレッシュでよく動いたので自分から仕掛けることが出来て調子が良かった」と話した兒島選手が2位の今村選手に1ポイント差で逆転優勝を決めました。

男子ケイリン

1年ぶりに競技の舞台に現れた脇本選手。決勝では残り2周のところで小原選手が前に出ると、最終周回で脇本選手が小原選手を抜き去りそのままスピードを落とさずゴールし優勝。久しぶりのレースとは思わせない圧巻の走りで1位を獲得しました。

女子スプリント

女子スプリントに出場した太田選手の予選タイムは10.873で4位。準決勝では、元世界チャンピオンの香港リーワイジー選手との対戦に。両者一本ずつとり、勝負は3本目へ。最終周回で太田選手が仕掛け前に出ますが、リー選手も横に並びラスト直線勝負で惜しくも敗れ、太田選手は4位となりました。

<リザルト>

オムニアム
1位 兒島直樹 164ポイント
2位 今村駿介 163ポイント
4位 山本哲央 130ポイント
6位 河野翔輝
7位 橋本英也
9位 窪木一茂
10位 松田祥位

女子スプリント
4位 太田りゆ

男子ケイリン
1位 脇本雄太
9位 新山響平

ジャパントラックカップ I Day2

LIVEアーカイブ:2022ジャパントラックカップ 1 / 2022 JAPAN TRACK CUP 1 7/29(金) 10:00~

男子マディソン

ジャパンナショナルチームの窪木選手、今村選手ペアとJCFチームの橋本選手、兒島選手ペアがポイント周回で交互に1位を獲得し、ポイントを重ねます。5週目以降は、勢いが落ちないナショナルチームが1位を他チームに譲らずポイントを量産し、ダブルポイントとなる最終周回も獲得。61ポイントで2位以降に大差をつけての優勝となりました。

女子ケイリン

一回戦で勝ち上がり決勝に進んだ太田選手。決勝では、最終周回で佐藤水菜選手が前へ出るとそのまま加速。太田選手も上がりますが追いつけず3位でゴールしました。

男子スプリント

予選のタイム9.869で新山選手が4位、脇本選手がタイム9.920の6位でそれぞれ通過。1回戦で松井選手に逃げ切りを許し脇本選手が敗退。1回戦を勝ち進み1/4決勝に進んだ新山選手ですが、山崎賢人選手に2本先取されてしまい6位となりました。

<リザルト>

男子マディソン

1位 窪木一茂、今村駿介(Japan National Team)61ポイント
2位 橋本英也、兒島直樹(Japan Cycling Federation)32ポイント
4位 山本哲央、河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)

女子ケイリン 

3位 太田りゆ

男子スプリント

6位 新山響平
9位 脇本雄太

ジャパントラックカップ II Day1

LIVEアーカイブ:2022ジャパントラックカップ2 / 2022 JAPAN TRACK CUP II 7/30(土) 10:00~

男子オムニアム

1種目目のスクラッチでは、ラスト5周を逃げ続けそのままゴールした古谷田選手が一位で40ポイント獲得。今村選手、橋本選手がそれぞれ2位3位で通過。

ちなみに、各種目のスタート地点での並び方は暫定順位で一位からフェンス側とイン側を交互に並びます。観客席の目の前でレース前の選手の様子が見られるので、ぜひ現地で観戦される時には注目してみてくださいね。

次のテンポレースでは一人逃げで19ポイントを獲得した河野翔輝選手が1位で通過し、40ポイントを獲得。

後半で逃げた橋本選手が10ポイントを獲得し2位。今村選手は3ポイントを獲得して3位につけます。

3種目目のエリミネーション。ラスト三人に今村、窪木、橋本の3選手が残り3位に橋本選手。一騎討ちとなった今村選手が窪木選手を下し一位を獲得しました。

3種目終えての順位は1位から104ポイントで今村選手、108ポイントの窪木選手、106ポイントで橋本選手。十分に逆転が狙えるポイント差で迎えた最終ポイントレース。

アタック合戦が続きますが集団もすかさず反応し、逃げを許しません。

残り40周回辺りで松田選手の単独アタック。ここに山本選手がブリッジを掛けて合流します。「ラップを狙っていたのですが、今村先輩のひともがきで追いつかれてしまった。脚が足りなかったです。」と語った山本選手。

ゴール前最後のポイント周回の残り10周目に窪木選手のアタック。ここに反応し猛烈なスピードで橋本選手、兒島選手、今村選手、シン選手の4人が追走で追いかけ窪木選手を捉えます。窪木選手を吸収したまま橋本選手、今村選手がそのまま加速し集団に追いつきラップ獲得。フィニッシュの着順は窪木選手、ズイナル選手(マレーシア)、河野選手、今村選手。

4種目全てで3位以内を取り、安定した強さを見せ合計160ポイントを獲得した今村駿介選手が優勝しました。

今村選手コメント「4種目平均的に取れたことがよかったかなと思います。一昨日のオムニアムでは他の選手を意識してしまい後手を踏んでしまったので、今日は脚を使いつつも、集中して周りも見ながら点数を取れるところは取っていくことを意識したことで、勝てたと思います。」

窪木選手「3日目ということもあり疲れもあったのですが、目指すところは優勝でした。いつも一緒に練習しているメンバーなのでアグレッシブに行こうと決めていました。2位で悔しいですが、楽しかったですし良いレースが出来たかなと思います。」

橋本選手「今日は良いレースが出来たかなと思います。今村や窪木さんが良いレースをしていて彼らに勝てるように走ったのですが、自分は体力が足りなくて追いつけなかった部分がありました。次に向けた課題として頑張っていきます。」

兒島選手「最初の2種目は体が重くて、3種目目から体が動くようになってきたのですが、体力が足りず、ポイントレースはただただついていくような感じになってしまい今日は苦しい1日でした。1日目のようにラップを狙っていたのですが、上位陣が誰も逃さないようにという感じだったので、そこから抜け出す足が今日はなかったです。」

女子スプリント

予選を10.904のタイムで通過し準決勝に進んだ太田りゆ選手ですが、体調不良のため欠場し4位となりました。

男子ケイリン

脇本選手、新山選手が勝ち上がり出場した決勝の7-12位決定戦。残り2周のタイミングで新山選手が大きく先行、脇本選手が続く形。最後の直線勝負で脇本選手が加速し7位、新山選手は9位。競輪選手ならではの駆け引きに息を呑むレースでした。

<リザルト>

男子オムニアム

1位 今村駿介 160ポイント
2位 窪木一茂 154ポイント
3位 橋本英也 144ポイント
5位 兒島直樹 
6位 河野翔輝
11位 山本哲央
14位 松田祥位

女子スプリント
4位 太田りゆ

男子ケイリン
7位 脇本雄太
9位 新山響平

ジャパントラックカップ II Day 2

LIVEアーカイブ:2022ジャパントラックカップ2 / 2022 JAPAN TRACK CUP II 7/31(日) 10:00~

男子スプリント

新山響平選手は予選、1/8決勝を危なげなく進み、1/4決勝の対戦相手は山崎賢人選手。1本目を山崎選手が先取。一瞬の隙をついた新山選手が大きく先行しそのままゴールし、2本目を取ります。ほとんど休みなく全力疾走の連続3本のレースは選手にとって非常にタフ。

決戦の3本目、先行する山崎選手を追い込む新山選手ですが、ホームストレートであと一歩伸びずここで敗退。新山選手は9位となりました。

男子マディソン

2日前に行われたジャパントラックカップIでも優勝した窪木選手、今村選手のジャパンナショナルチームが圧巻の走りで大幅にリード。

12回あるポイント周回のうちのほとんどで1着5ポイントを取りナショナルチームがポイント周回でスプリントを決めると会場もそのスピードに感嘆の声が響くほどに。

2位には橋本選手、兒島選手のJCFチーム。3位を争い、点を返しあっていた韓国ナショナルチームと、TEAM BRIDGESTONE Cycling(山本選手、河野選手)。山本河野ペアは逆転を狙い、後半に逃げてラップを狙いますが惜しくも叶わず後半にポイントを重ねた韓国ナショナルチームが3位、TEAM BRIDGESTONE Cyclingの二人は4位でレースを終えました。

ネイションズカップで銀メダルを獲得した今村・窪木ペア。前日の今村選手の「僕が一番ペアとしての経験も長い窪木選手とのマディソンなので自信を持って強さを発揮できるレースをしたい」と言う言葉通りに堂々の一位を獲得しました。

<リザルト>

男子マディソン

1位 窪木一茂、今村駿介(Japan National Team)61ポイント
2位 橋本英也、兒島直樹(Japan Cycling Federation)29ポイント
4位 山本哲央、河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)13ポイント

男子スプリント 
6位 新山響平 

久しぶりの日本開催の国際大会ということで、多くの方に会場にお越しいただき、選手の走りを生で感じていただくことが出来ました。ベテラン選手は強さに磨きがかかり、若手選手の成長も感じられるレースでしたね。皆さま会場で、Youtubeで、沢山の応援を本当にありがとうございました。

今月末の8月26日(金)〜29日(月)には全日本選手権トラックも行われますので、引き続きチームブリヂストンサイクリング の応援をよろしくお願いいたします。

Text: Lynn Watanabe Photo: JCF, TEAM BRIDGESTONE Cycling

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