【ネイションズカップ第3戦カナダ・ミルトン大会】窪木がオムニアム銀メダル、今村がエリミネーション銀メダル

【ネイションズカップ第3戦カナダ・ミルトン大会】窪木がオムニアム銀メダル、今村がエリミネーション銀メダル


(男子チームパシュート)

レース名称:Tissot UCI Track Cycling Nations Cup / Milton CANADA
開催日:2024年4月12日(金)〜14日(日)
開催地:カナダ/オンタリオ州ミルトン
参加選手:窪木一茂、橋本英也、今村駿介、兒島直樹
(写真提供:日本自転車競技連盟)

ネイションズカップの第3戦がカナダ・オンタリオ州ミルトンにて4月12〜14日の日程で行われ、窪木一茂が男子オムニアムで2位、今村駿介が男子エリミネーションで2位を獲得しました。

今年で創立60年となるチームブリヂストンサイクリング。その創立当初からの夢の実現を、一歩ずつ現実のものとしています。

>>チームブリヂストンサイクリングの歴史 https://www.bscycle.co.jp/anchor/team/history/


(男子チームパシュート スタート)

*チームパシュート/銅メダル争いに挑むも直前別種目の疲労で4位

予選を5位、タイム3:54.013で通過した日本。一回戦は対戦相手のアメリカに2.5秒の差をつける3分52秒268で4位のタイム、銅メダルを争う3、4位を決定する3位決定戦に進みます。


(橋本、兒島、今村、窪木)

しかし3位決定戦では、直前まで今村と橋本英也がエリミネーションに出場していたこともあってベストコンディションではなく、宿敵フランスの追抜き勝を許す結果となり、メダルを逃しました。

ただ世界大会であるネイションズカップで、2戦連続でメダル争いができていること自体が目覚ましい進歩です。またこの大会でオリンピックランキングは6位に、10位の国までに出場枠が与えられます。


(前:今村)

*男子チームパシュート リザルト
1 イギリス 追抜き勝
2 ベルギー
3 フランス 追抜き勝
4 日本(窪木一茂、橋本英也、今村駿介、兒島直樹) 


*男子エリミネーション/最終局面まで巧みな位置どりで戦術をうまく進めた今村が2位


(今村)

橋本英也と今村駿介が出場。両選手ともに着実な位置どりでレースを進めますが、中でも目立っていたのが、いえ、目立たなかったのが今村です。


(橋本、今村)

2周に一回、最後尾の選手が除外されるエリミネーション。橋本はたくみに位置を変えながら展開しましたがレース中盤でエリミネート。一方で今村はレースの最終段階までほとんど前に出ず後方にも位置せず、最後の4名になるまで気配を消すような動きで立ち回りました。

そこから今村は本領発揮、その脚を活かして加速し、2名の選手を最後尾に追いやり残り2名に。ここで相手とのタイミングを読む勝負になり、隙をつかれて加速されました。ここでチームパシュートがこの後に控えていた今村は追いかけるのを諦め2位となりました。


(今村)

「このタイミングで国際大会の銀メダル獲得が出来たことはとても嬉しいです。今回のレースは、周りの選手をよく見てレース展開を進めることができました。

エリミネーションは、オムニアム(4種目の合計で争う)の中の1つの種目になるので、この国際大会で最後まで優勝争いができて、テクニックを磨くことができました。良いレースでした」(今村)

*男子エリミネーション リザルト
1 BIBIC Dylan(カナダ)
2 今村駿介(日本)
3 STEWART Mark(イギリス)
7 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)

男子オムニアム/スプリントも耐久力も圧倒的な力を世界に見せた窪木、スプリントを制するも惜しくも2位


(窪木)

4種目の合計ポイントを競うオムニアム。窪木と橋本が出場しました。窪木は第1種目のスクラッチで2位を取り、世界選手権でのスクラッチ競技で2年連続銀メダルを獲得してきた体力とレースを読む能力を世界に披露します。

第2種目テンポレースでは、首位に出たい選手たちが前半から攻める中、この種目を得意とする橋本が前半に先頭ポイントを数周獲得。中盤に全体の速度が緩んだタイミングで前に出たのが窪木、先頭ポイントを獲得してこの種目は5位、全体2位でこの種目を通過。


(窪木)

第3種目エリミネーション。圧倒的なマークを受ける窪木は、後ろに下がるのを良しとしない終始前方での展開。他を速さでねじ伏せるような形で最終2名まで残り、最後の対面勝負では先に仕掛けるものの残り1周で牽制、相手に隙をつかれて先行され、これに追いつけずに2位。総合も2位に。

最終種目ポイントレース、強豪選手が積極的に攻める中、窪木もチャンスを見て前方に。中盤から後半にかけてスプリントで勝負して着実にポイントを獲得、ポイント数で2位につけ、最終周回では圧倒的なスプリント力で後続を突き放してのダブルポイントフィニッシュ。最終結果は2位となりました。橋本は13位でフィニッシュ。


(橋本)

「このタイミングで国際大会でのオムニアムメダル獲得を目標にしていたので銀メダル獲得は嬉しいです。

今回の大会では自身が成長していることを再確認できました。これまで一目を置いていた今回1位のイーサン・ハイター選手(イギリス)と優勝争いが出来たことで今後、国際大会のレース中の位置取りがしやすくなり、世界で戦いやすくなると思います。

多くの皆さんの応援が力になりました。帰国してすぐ練習に励みます。ありがとうございました」(窪木)


(窪木)

*男子オムニアム リザルト
1 HAYTER Ethan Edward(イギリス)163pts
2 窪木一茂(日本)150pts
3 THOMAS Benjamin(フランス)143pts
13 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)60pts

男子マディソン/オリンピック直前ならではの劇的に速いレース速度、窪木・今村ペアは健闘するも6位に


(窪木、今村)

マディソンでは、窪木・今村のペア、そして橋本・兒島のペアが出場しました。オリンピック直前の世界大会とあり、レーススピードはこれまでにないほど速いものとなっていました。

各国は集団の隙をついて抜け出し、ポイント周回まで独走で先行。そこから1着ポイントを獲得し、その直後に追い抜きポイントの20点を獲得するという大量ポイントを獲得する戦術。チャンスを得た国は一挙25ポイントの大量ポイントを稼ぎ、その戦術を取れない他国を大きく突き放します。

そんななか、中盤で日本も窪木が隙をついて独走。そのまま今村に代わり周回ポイントを獲得、そのままラップポイントを獲得し、一気に3位まで浮上します。


(兒島、橋本)

しかしその後は上位国の動きが激しくなり、集団後方にいた日本はなかなか上位ポイントに絡めません。その後決定的なポイントを稼げず、窪木今村ペアの結果は6位に。橋本・兒島ペアは10位となりました。

「マディソンは映像を振り返るなどいつも以上に確認し、しっかり作戦を立てて臨みました。後半動こうという話で、序盤に点数を取れなかったのは作戦通り、みんなが辛くなってきた時に逆転を狙い、突き放していこうと作戦でした。

中盤でラップできたまでは良かったんですが、中途半端にゆっくり追いつき先頭が入れ替わったところで集団が活性化してしまい、追いついたタイミングで後方順位のチームの中で30周ぐらい走ることになって疲労してしまいました。

ただそこから今村選手と交代を繰り返して、なんとか先頭に復帰できたのは素晴らしかったなと思います。その使い方をもう少し上手くできれば、もう一回ラップできたぐらいの力があったなと感じています。ありがとうございました」(窪木)

*男子マディソン リザルト
1 ベルギー 67pts
2 オランダ 50pts
3 ポルトガル 46pts
6 日本(窪木一茂・今村駿介)28pts
10 チームブリヂストンサイクリング(橋本英也・兒島直樹)3pts

パリに向け、チームブリヂストンサイクリング選手はさらに走り続けます。引き続き、熱い応援をいただけますよう、よろしくお願いします。

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