【OITAサイクルフェス2023】大分市でのUCIレース、クリテリウムにて河野が3位、ロードレースはチーム完走ならず

【OITAサイクルフェス!!!2023】大分市でのUCIレース、クリテリウムにて河野が3位、ロードレースはチーム完走ならず


(山本、河野)

9月30日〜10月1日に大分県大分市で開催された『OITAサイクルフェス!!!2023』。この初日のクリテリウムで河野翔輝が山本哲央との連携で3位表彰台を獲得。しかし2日目のロードレースは参加チーム員が未完走という結果となりました。詳細をお伝えします。

技巧派・山本のリードで集団先頭から河野がスプリント勝負、惜しくも3位に

名称:おおいたいこいの道クリテリウム
開催日:2023年9月30日(土)
開催地:大分市金池南一丁目5番1号地先 大分いこいの道周辺
コース長:40km=1.0㎞ × 40周
参加選手:河野翔輝、山本哲央、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://www.oita-cyclefes.com/


(山下、岡本、河野、山本)

『OITAサイクルフェス!!!』は大分市で行われるサイクルイベント。2日間の開催の中でクリテリウムと、UCI1.2クラスのロードレースが行われ、その両種目にチームブリヂストン選手が参戦しました。参加選手は、河野、山本、岡本勝哉、そして山下虎ノ亮の4名です。

『おおいたいこいの道クリテリウム』は、大分駅前の通りをコースにして行われるクリテリウム。1kmという短いコースの中に、急加速を求められる180度コーナーや集団が伸びる狭い区間があります。テクニックとスピードが必要なクリテリウムらしいコースです。これを40 周回します。

序盤からレースは速いペースで進行。レースを通し逃げを試みるアタックが何度もかかりますが、それを集団は全て吸収します。細かなコースレイアウトに集団は伸び縮みを繰り返しながらもペースを落しません。伸びた集団で後方にいた選手は、前に上がれることなくレースを降ろされていきます。

今期は6月の怪我で実績を残せていない山下は、スタート位置も後方から。そのため前に上がっていくために全力を尽くしますが間に合わず、途中で足切りにあいレースを降ろされてしまいます。また岡本も今日は調子が上がらず、集団の中ほどに埋もれてしまい、着いていくのに必死です。


(岡本)

その中で気持ちと体力を切らさなかったのが山本と河野。位置取りが勝負の要となるクリテリウムのため、2人はそれぞれの脚と技術を使って、集団から遅れることなく走り続けます。

ペースは緩むことなく終盤へ突入。ラスト6周ほどまで前の位置をキープしていた山本に、一度後方に落ちるもののなんとか上がってきた河野が合流。山本の後について最終スプリントを狙います。

そしてラスト2周で山本が河野を引きながら集団の先頭へ。そのまま先頭でフィニッシュ前300m地点まで河野を引き切ります。先頭に出た河野は、最後のフィニッシュラインへと駆け始めます。しかしフィニッシュ直前で後方から上がってきた2選手に抜かれ、河野は3位となりました。

最終結果こそ残念でしたが、山本の巧みなラインどりと判断でのリード、そして河野の冷静な動きからの先頭スプリントは、2選手の確かな経験と脚の強さが際立つ動きでした。


(河野、山本)

「このコースは最後の直線入ってから長いので、自分のタイミングで(スプリントを)もがいていくと考えていました。今日はスプリントでの勝利を任されていました。これまで何度か任されていた時もあったのですが、実際にはそこに辿り着けなかったので、そういった意味で、今日は初めてのスプリントフィニッシュでした。

先行された2人には、さすがだなという言葉しか出ないです。2人は、スプリントでの勝利を、僕の何倍も経験しているので、見習わないといけない部分は多かったです。

今日は終始、冷静に周りを見て走っていました。これまでは力任せで展開をこなしてしまう場面が多くあり、そこが反省点でした。今日は冷静な判断を意識して走っていたので、それがこの展開につながったと思います」(河野)


(山本)

「河野も苦労していたようで、後ろの方にいたんですが、残り5周のところで上がってきてくれました。残り3周から仕掛て、残り2周で先頭でリードしたんですが、ちょっと早かったかなと思います。今後の改善点です」(山本)


(河野)

*リザルト 2023/9/30 おおいたいこいの道クリテリウム
1 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)53:02

2 黒枝沙耶(スパークルおおいたレーシングチーム)+0:00

3 河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:00

13 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:00

41 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:31

-- 山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

チーム全員、全力を尽くすも完走ならず

名称:おおいたアーバンクラシック 
開催日:2023年10月1日(日)
開催地:大分市大字横尾1351番地 大分スポーツ公園
コース長:150.8㎞=11.6㎞ × 13周
参加選手:河野翔輝、山本哲央、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://www.oita-cyclefes.com/

『おおいたアーバンクラシック』はUCI1.2クラス。海外チームも参加する、強豪が揃ったレースとなります。厳しい展開になるが予想されていましたが、それでも。チャンスを掴むために積極的に前に位置取っていく。それがチームの大まかなプランでした。

それをスタート後から実行したのが山本です。1周目からアタックをかけ逃げを試み、成功はしなかったものの集団前方に位置しながら、レース序盤をこなしていきます。

その一方で、岡本と山下はアクシデントに巻き込まれ、後方での走りを余儀なくされてしまいました。

岡本は1周目、隣を走っていた選手が突如落車。その選手に接触し、自転車のリアディレーラーが破損してしまいます。車体交換のためのチームカーは、今日はかなり後方に。そのため岡本に代車を渡すまでに時間がかかり、コース2周をかけて全力で前を追いますが力及ばず、4周目を終えた時点でレースを降ろされてしまいます。

また山下は、昨日の反省から少しでも前でスタートすべく、スタートラインでも前方に陣取ります。走り出しから前へと上がっていきましたが、1周目の下りに目の前で落車が発生。フルブレーキで速度を落とした山下は、周りの選手たちは大幅に遅れてしまいます。全力で追いましたが、5周目で足切りとなってしまいます。



残るは山本と河野。しかしレース中盤でできた20名ほどの逃げを逃してしまいます。後方集団の先頭で、なんとか先行との差を縮めようと先頭を引きますが、先行集団に選手がいるチームは速度を上げたがりません。

1周目に逃げを試み脚を使った山本は、「2周目からの体力の管理がうまくいきませんでした。体力が戻ってくるかと思ったんですが、戻って来ず、そこからズルズルとその状態が続いてしまいました」(山本)。

一方の河野、速度の上がらない集団に業を煮やして、自らが飛び出します。

「一か八かで、自分から仕掛けて行ってみよう、と考えて。捕まえられればいいし、そうでなくても自分の選択なので」(河野)。


(河野)

その河野の逃げに何名かの選手が合流しますが、ペースは上がっていきません。「追走グループが(先頭交代が)うまく回らなくて。なんとか前まで5秒差までは詰められたんですが。登りで僕の脚が止まってしまいました」(河野)。

山本と河野は、前に追いつくために積極的に攻めましたが結果には繋がらず、かえってダメージとなり遅れてしまいました。2人はレース終盤を前に、降ろされてしまいます。

「序盤で前に位置取れて、アタックに参加できたのはよかったのですが。体力不足、有酸素能力の不足が否めません」(山本)

結果は全員DNF、完走できずという歯がゆいレース。残念でしたが、4名のチームブリヂストン選手は、勝利が見えない中でも諦めずに踏み続け、悔しいを思いしながらも、降ろされるまで全力を尽くしました。


(山本)

最も大きな目標である、オリンピックでのメダルを獲得を目指すチームブリヂストン選手たちは、最後まで投げ出さずに、最後まで苦い思いをしながら、走り続けました。振るわない結果でしたが、この心意気と走りを、前向きに受け止めていただければと願います。

チームブリヂストンの次のレースは、ツール・ド・九州2023。ブリヂストン発祥の地である福岡・久留米市近郊からスタートし3日間を走るステージレースです。この舞台に、アジア競技大会で金メダルを獲得してきた選手たちが合流し、全力で勝利を目指します。

今週末も、そしてこれからも、チームブリヂストンサイクリングの走りに、大きな声援を頂けますよう、よろしくお願いいたします。

*リザルト 2023/10/1 おおいたアーバンクラシック 
1 ライアン カバナ(キナンレーシングチーム)3:21:39

2 リチャード ケイン(ARA スキップ・キャピタル)+0:02

3 モレ ドリュー(キナンレーシングチーム)+0:00

-- 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

-- 河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

-- 山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

-- 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

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