【現地取材】西日本ロードクラシック広島大会DAY1&DAY2詳報&番外編

皆さん、こんにちは。今回もチームに帯同し、JBCF2戦目・西日本ロードクラシック広島大会レースの2日間を現地取材しました。TEAM BRIDGESTONE Cyclingが何を考えレースに臨んだのか、そして選手やメカの遠征先での過ごし方や遠征グッズを紹介します。

【第56回西日本ロードクラシック広島大会DAY1&DAY2】

日程: 4月16日(土)、4月17日(日)

場所: 広島県中央森林公園サイクリングコース(12.3km 周回コース)

広島県三原市本郷町上北方1315

距離 DAY1 : 12.3km × 5 = 61,5km、DAY2 : 12.3km × 12 = 147.6km

出場選手: 徳田優、山本哲央、河野翔輝、沢田時、松田祥位

大会詳細: https://jbcfroad.jp/race/153/

今回のレースは、1日目が61.5kmと短距離、2日目が147.6kmの中距離コース。前回の播磨では逃げに十分な枚数を乗せられず苦戦を強いられてしまったため、自分たちから仕掛けて攻めの姿勢を貫き勝利するということを決めていました。

DAY1

DAY1は沢田選手が強みを持つ短距離コースなので勝ち逃げの場合はエースを沢田選手。ゴールスプリントになった場合は松田選手をエースとしたプラン。

沢田・徳田ペア、松田・山本ペアの2つのペアでアシスト選手がエースをサポートして動き、河野選手はどちらの展開になってもサポートできるように動く、という5人体制を敷いて臨みました。

ローリングスタートでレースが開始。

序盤からハイペースで2周目には14名の逃げ集団が形成されます。BSからは松田祥位選手、沢田時選手、徳田優選手の3人が逃げに乗ります。

ハイスピードなので5周はあっという間に感じました。2分ほどのタイム差が開くと、逃げ切りが確定的に。今回のエース二人ともを逃げに乗せることができたので、チームブリヂストンはこの逃げ13人の集団の中から優勝を狙います。

しかし4周回目でマトリックス小林選手の単独アタック。登りのきつい3段坂、圧倒的な強さで独走しそのままゴール。2位にキンテロ選手、集団から伸びて順位を上げた松田祥位選手は3位で表彰台に登りました。

<リザルト>

3位 松田祥位

10位 沢田時

14位 徳田優

17位/U-23ネクストリーダー 山本哲央

51位 河野翔輝

厳しいレースではありましたが全員が終始脚を使い、力を絞りきっての結果でした。

チームミーティングでの宮崎監督コメント「プラン通りやれることは全てやったので(今日の結果は)仕方がない。その中で明日どう戦っていくか、総合順位や2位3位を狙うのではなく、しっかりと1位を目指していく。マトリックスの動きを見るのではなくて、明日も自分たちから動いてうちのペースに持っていきたいので最初から全開で行きましょう。」

次の日もレースが行われるため、ホテルに戻ると選手たちに奥隅マッサーによるマッサージが行われました。連戦の時は疲労を次の日に持ち越さないことが非常に大切です。

メカはホテルに帰ってくると次の日に備えて全員の自転車を洗車します。

DAY2

迎えたDAY2。

会場内でのトラブルにより予定より1周少ない12周(=147.6km)の中距離コース。

前日とは異なり、マスドスタートでレースが開始。

スタート直後からアタック合戦が続きます。

3周目に入ると、主力チームのメンバーを乗せた5人の逃げが容認されます。BSからは松田祥位選手が逃げに乗りました。

集団はペース上がらず、先頭集団とのタイム差は一時3分以上まで広がります。チームブリヂストンサイクリングとしてはこのまま松田選手で最後まで勝負し、スプリントに持ち込みたいところ。

しかし、レース後半に差し掛かるとマトリックスが集団を牽引し始めます。タイム差を着々と縮め、9周回目にはメイン集団からも多くの選手がドロップし、8名まで数を減らします。

残り2周回でタイム差は48秒。

マトリックスから2名が集団を飛び出し追走に出ます。分裂した後方集団から徳田選手、沢田選手、山本選手も全力でその後ろを追いかけます。

一方先頭集団からはシマノレーシングの風間選手がドロップし4名に。4名での逃げ切りを目指しますが最終周回、マトリックス3名が逃げを捕まえ更にアタック。ここで松田選手・弱虫ペダルの入部選手が千切れてしまいます。

ラストはホームストレートからマトリックス小林選手が独走で現れ、マトリックスが1、2、3、4位を独占。

山本選手が7位となりました。2日間攻めの姿勢で全力でぶつかっていきましたが、今回は完敗でした。しかし、まだまだシーズンは始まったばかり。毎回高い壁に挑みながら成長していく選手・チームの姿をこれからも一緒に見届けていただけると嬉しいです。

<リザルト>

7位/U-23ネクストリーダー 山本哲央

10位 沢田時

12位・中間スプリント賞 松田祥位

13位 徳田優

河野翔輝(DNF)

宮崎監督コメント
「前回の播磨で後手を踏んで負けてしまった反省を生かして、今回は周りのチームの様子を伺ってレースの展開を追うのではなく最初から攻めの姿勢で自分達から動いていくことを意識していました。今回はその姿勢を貫いて苦手なコースながら全員がやれることはやった結果なので、完敗です。来週には群馬CSCロードレースがありますし、シーズンはまだ始まったばかりなのでこれからマトリックスの牙城を崩していきたいと思います。」

*番外編 〜遠征先での過ごし方、遠征グッズ紹介〜

ここでは①選手の遠征先での過ごし方、②遠征グッズを紹介します。

グッズやパッキングの仕方など性格が出ていて興味深いです。自転車選手のマストアイテムやリカバリーグッズも見せてもらいました。

◆山本哲央選手

大らかな印象の山本選手。遠征の滞在先では、漫画を読んだり落語を聞いたり、YouTubeを見たりすることが多いそう。
山本選手の持ち物で特に目立っていたのは、オーダーメイドで作ったという枕!

「寝つきが悪く遠征中も寝れないことが多いので、兎に角眠れるように毎回持ってきています。」とのこと。

マッサーがいないレースの時は、こうしたストレッチグッズを使い自分でもストレッチを行います。

日焼け止めはアネッサ。練習やレースでも長時間外で太陽の光を浴びるため、自転車選手の必須アイテムですね。他の選手からもアネッサの人気は高かったように感じます。

◆松田祥位選手

全体的に持ち物もシンプルな印象がある松田選手。

遠征グッズはありますか?と聞くと、ジレットの5枚刃のカミソリと教えてくれました。自転車選手は落車などによる怪我の時に処理しやすくするため、また空力をよくするためにすね毛を剃る選手が多いそうです。

日焼け止めもやはり欠かせません。

「遠征中はゲームをしたり、睡眠を取ったり、チームメイトと話したりして過ごすことが多いです。」(写真は空き時間に同い年の山本選手と談笑中の一枚。)

◆河野翔輝選手

美容グッズへのこだわりが一番強かった河野選手。遠征先のアメニティグッズは肌や髪に合わないことも多いため、シャンプーやコンディショナー、化粧水などもお気に入りを持参しているようです。

美意識の高さに感無量でした。(忘れ物をしたときには河野選手にお借りしたいです...。(笑))

空き時間はタブレット端末でYoutubeなどを見て過ごすことが多いそう。

◆徳田優選手

チームブリヂストンサイクリングきっての綺麗好きな、徳田選手。ウェアやポロシャツなども丁寧に畳んで、それぞれパッキングバックに綺麗に収納されています。遠征が多くても、洋服棚から移すだけなので10分も掛からずパッキングが完了するようです。

ロードレースは2日間連続で行われることも多いため、リカバリーのためのケアグッズもストレッチポール、マッサージボール、マッサージガンと充実しています。

遠征中はパソコンで国内や海外のロードレースを見ながらストレッチして過ごすことが多いようです。

美容グッズもいつもたくさん持ち歩いている印象があります。

シューズは3足を使い分け、平等に擦り減るように毎日シフト制で使っているそう。お手入れもしっかりでピカピカ。

◆沢田時選手

最近コーヒーという趣味ができたと嬉しそうな沢田選手。

豆の重さを測るキッチンスケールまで持参するこだわりよう。写真右の緑色の水筒のようなガジェット(電動ミルコーヒーメーカー)は、グラインダー、ドリッパー、カップの3つ機能が合体していて、これを使い始めてからコーヒーを飲むルーティーンを遠征中でも続けられるようになったそうです。

ストレッチ・リカバリーグッズも充実しています。

遠征時は、このようにストレッチをしたり、部屋でコーヒーを淹れたり、徳田選手と一緒に大浴場に行ったりして過ごすそうです。

◆早川メカニック

働き者のメカの部屋は流石メカニック!という印象でした。

以上、番外編でした。日焼け止めやストレッチグッズなど、これから自転車に乗るのが気持ち良い季節なので、ぜひ参考にしてみてください。

こうしたレースの裏側や、普段の選手の様子などもこれからご紹介していきたいと思いますので、ブログやインスタグラムのチェックも合わせてよろしくお願いします。

▼Instagram
【公式】ANCHOR (@anchor_bridgestone) • Instagram photos and videos

今回も沢山の応援をありがとうございました!引き続きご声援をよろしくお願いいたします。

Text: Lynn Watanabe Photo: Satoru Kato, Lynn Watanabe

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