BRIDGESTONE ANCHOR 2024P-AN2
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会2日目の京都ステージで逃げに乗り山岳賞トップに躍り出ると、このジャージを守るためのレースが始まった。大会5日目の信州飯田ステージまで、連日逃げに乗るか、山岳ポイントを獲りにアタックするかという休めない展開が続く。ロードレースでも、縦横無尽に躍動する兒島の走りは、得意のポイントレースでのそれのように闊達で粘り強いものだった。最終日前日に残念ながら兒島は山岳賞ジャージを失うが、チームは一丸となっての戦いを見せた。そして迎えた最終日、チームはただ一つの目標を据える。東京ステージでの優勝だ。ここまでチームの大きなサポートを受けてきた兒島が最終コーナーで今村と窪木を連れ出し、今村のリードアウトで窪木を発射すると、その後ろにつける選手は誰もいなかった。美濃ステージでは2位に甘んじた窪木の東京ステージ制覇。トラックスペシャリスト揃いのTEAM BRIDGESTONE CYCLINGの強さを国内最大のステージレースで示してみせた。一丸となって山岳賞を狙う動きと、最後はスプリントで勝利を掴むというチームの連携が光る8日間となった。23現在、世界レベルではトラックの選手がロードレースで活躍し、ロードの選手がトラックで活躍することが当たり前になっている。さらに登坂のあるロードレースでも勝てるトラック選手がいることも不思議なことではない。ロードチームとして創部60年の歴史を誇り、数々の名選手を輩出してきた「名門」TEAM BRIDGESTONE CYCLINGだが、いつの時代も若き才能の発掘と育成に注力する。トラックを走れてロードを走れる選手こそ、世界で勝負ができることを信じている。今シーズンのロードレース初勝利はJプロツアー第3戦・第4戦の袋井・掛川ロードレース。初日にトラックのマディソンでタッグを組む今村駿介と窪木一茂によるワンツーフィニッシュを達成すると翌日は新加入の岡本勝哉や山下虎ノ亮がメイン集団を抑える中、逃げに乗った今村が2連勝を飾る。主軸選手がトラック出場で不在の中、続く第5戦の西日本ロードクラシックでは岡本が嬉しい初優勝。国内ロードシーズン前半戦の山場となるツアー・オブ・ジャパン。8日間の長丁場のステージレースで、兒島直樹の奮闘が光った。大TEAM BRIDGESTONE CYCLING - ROAD山岳賞とステージ優勝を狙いチームが結束したTOJ

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