BRIDGESTONE ANCHOR 2026P-AN1
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23チームブリヂストンサイクリングのロードレースシーズン初戦は、東京都内で行われるサイクルチャレンジ神宮外苑 東京クリテリウム。2025年に初開催となったJプロツアーの特別戦だ。1周1kmのコースはホームストレートの両端にある180°コーナー以外には減速箇所がなく、これぞクリテリウムというスピードレースが予想された。こうしたスピード勝負はトラック選手を多く揃えるチームブリヂストンサイクリングの得意とするところ。チームは松田祥位、兒島直樹、山本哲央、岡本勝哉、河野翔輝に、今季から加入した梅澤幹太を加えた6名で参戦。40周40kmのレースは序盤から速い展開で進み、チームは集団の前方であらゆる動きをチェックしながら周回を重ねていく。ハイスピードな進行もあり大きな逃げが生まれない展開が続いたが、終盤になり各チームが隊列を整え出した残り6周で兒島直樹がアタック。集団から飛び出して独走を開始する。兒島の逃げは2周ほど続いた末に集団に引き戻されたが、この局面での攻撃は他チームにダメージを与えるものだ。集団一つのまま迎えた最終周回。互いを見合って集団の勢いが一瞬緩んだ瞬間を、松田は見逃さなかった。虚をつかれた集団を尻目に一気に先頭に立つと、残りおよそ1kmを踏み抜く覚悟で独走を開始。トラックレースでのスピードを遺憾なく発揮した松田が集団から逃げ切り、鮮やかな勝利を飾った。松田を捉えきれなかったメイン集団では岡本がスプリントで先頭を獲り、チームはワンツーフィニッシュを達成。これ以上ない最高の形でのシーズンインとなった。宮□監督は「驚くほど選手たちがプランを忠実に再現してくれた」とシーズン初戦の完勝を喜んだ。新加入選手がいる中でチームが組織立ったレースを機能的に展開できたことは、続く長いロードシーズンに明るい見通しをもたらすものに他ならない。優勝した松田が「今年もトラックチームらしくパワフルでスピードのあるレースをします」と語ったように、チームブリヂストンサイクリングが誇るトラック/ロードの両立は今年もよい相乗効果をもたらしそうだ。TEAM BRIDGESTONE CYCLING - ROAD東京クリテリウムでワンツー! 最高のシーズンイン

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