BRIDGESTONE ANCHOR 2024P-AN2
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22もうその視線の先にはパリ、サンカンタン・アン・イヴリンヌのトラックがある。2023年シーズンから、パリ2024の出場枠を得る戦いが始まる。TEAM BRIDGESTONE CYCLINGのトラック選手たちにとって、出場権獲得の先にある、オリンピックでの走りのイメージを掴むためにも重要なシーズンだ。特にチームパシュートに焦点が置かれる。この種目でオリンピック枠を獲得すると、マディソンやオムニアムといった他の中長距離種目の出場権も得られるからだ。世界各国がパリ2024に向けて強化を図る中で、日本チームの命題は日本記録の更新。そしてそのタイムをさらに伸ばしていくことにある。それができれば、オリンピック出場権獲得がぐっと近づく。春先のネイションズカップ全3戦ではいずれも決勝での快走とならなかったが、全日本選手権で流れが変わった。例年のようにTEAM BRIDGESTONE CYCLING所属選手のメダルラッシュとなったが、チームパシュート決勝で松田祥位、窪木一茂、橋本英也、今村駿介によるAチームが2年ぶりに日本記録更新を達成。そしてその勢いは続くアジア選手権でも止まらず、予選でさらなる記録となる3分51秒450、決勝では今村、窪木、橋本、兒島直樹の布陣で3分51秒055と日本・アジア記録を樹立。オリンピック出場のベンチマークとなる8月の世界選手権(グラスゴー)では、タイムこそ伸ばせなかったものの日本チームとして初の予選通過を果たし決勝8位。世界の壁の高さとともに、現時点でのチームの成長ぶりも同時に感じさせる世界選手権となった。チームとしてのまとまりが重要であるのはもちろんだが、そのベースとなるのは選手個々人の走力であることは間違いない。この世界選手権では彼らの高いポテンシャルを垣間見ることができた。オリンピック種目でもあるオムニアムで銅メダルを勝ち取ったのは今村駿介。最終種目ポイントレースの最終周回まで2位につけるワールドクラスの走りを見せた。そしてスクラッチレースではチームキャプテンでもある窪木一茂が2大会連続の銀メダル。世界レベルの選手であることを証明する。個人で世界と互角以上に戦える彼らの結束が更に高まれば、パリでTEAM BRIDGESTONE CYCLINGのメンバーが隊列を組むチームパシュートの激走を見ることができるはずだ。TEAM BRIDGESTONE CYCLING - TRACK進化を続けるチームパシュートで、パリ2024へ 

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