22トラックの日本代表に選抜される選手にとっては、2025年はすでに2028年のロサンゼルス五輪に向けて重要なシーズンとなる。その序トンサイクリングから松田祥位、山本哲央、兒島直樹がメンバー入盤、2月21日から7日間にわたりマレーシア・ニライで行われたアジア選手権でチームブリヂストンサイクリング所属の選手たちが挙げた好成績をここに紹介しよう。大会1日目に行われた男子チームパシュート予選は、チームブリヂスり。それまでのタイムを全て塗り替える走りを見せ、予選をトップで通過する。2日目の決勝は、松田と兒島が引き続きメンバーとして走り、対戦相手を追い抜く激走を見せたものの、メンバー変更申請の不備により降格扱いに。順位は2位に終わったが、日本が東京、パリを通じて取り組んできたチームパシュートの強化は着実に身を結んでいることを示した。同じく初日に開催された男子チームスプリントで日本ナショナルチームはその実力を遺憾なく発揮。チームを牽引する第1走を務めるのは、世界屈指のスターターである長迫吉拓だ。力強いスタートダッシュで全体のリズムを作り、新しいメンバー構成となったチームでも予選トップタイムに貢献。決勝でもその走りは光り、中国を抑えて優勝を飾った。新たなチームでも勝ち切れる強さを見せ、アジアチャンピオンとして来る国際大会に臨んでいくことになる。大会4日目に行われた男子ポイントレース。チームブリヂストンサイクリングの山本哲央にとって、これがナショナルチームで走るアジア選手権個人種目のデビュー戦だ。160周、40kmの争いとなったポイントレースは、山本とカザフスタンのアリシャー・ズマカンとの一騎打ちに。獲得ポイントの逆転に次ぐ逆転を繰り返した両名は、同点で最終周回を迎える。フィニッシュラインを先に超えた方が勝ちという最終周回、猛然とペースアップしたズマカンの動きを逃さず、外側から追い込んだ山本が最後の最後に差し切って見事優勝を飾った。「勝ちにこだわったレース展開ができた」と本人が振り返るように、ロードとトラックを兼任する山本の勝負強さが光った初戴冠劇だった。TEAM BRIDGESTONE CYCLING - TRACKメダルラッシュのアジア選手権 光った山本哲央の勝負強さ
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