ブックタイトルBRIDGESTONE ANCHOR 2017-AN1

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概要

BRIDGESTONE ANCHOR 2017-AN1

96全日本MTB選手権 2016年7月17日 個人総合成績1位山本幸平(Trek Factory Racing) 1:39:182位平野星矢(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム) +1:233位中原義貴(BH SR Suntour) +2:37動かない身体、乱れる走り7月17日、長野県富士見パノラマスキー場。2016年全日本MTB選手権クロスカントリー男子エリートXCOレースのスタートは午後2時だ。会場入りした平野星矢は、レーシングウェアに着替えながら「緊張してます」と言う。見据える相手は1人。今シーズン2月から続いた海外遠征ではいくど戦っても敵わなかった、山本幸平選手(Trek Factory Racing)である。スタートからの上りで、山本選手と中原義貴選手(BH SRSuntour)の2人が抜け出しシングルトラックに入る。平野は前方の2人に追いつくことなく、少しずつ遅れていく。体がなぜかいうことを聞かない。気持ちばかりが焦るままレースは進む。前との差は開く。力が入らず路面の荒れへも対応できず、走りは乱れタイヤも流れる。そこで、一度落ち着いて走ろうと考えた。重めのギアでゆっくり踏みだすとリズムが整い、いつもの心地よい感覚が戻って来た。その高揚感とともに前との差も縮む。取り戻したリズムと、圧倒的な追い上げの結果平野はシングルトラックで加速し、前を抜き去り2位に浮上。その後もペースの上がるところで確実に踏み、最速の周回タイムをマーク。1位の山本選手と40秒以上空いた差を、28秒にまで詰める。ギアの掛かりも力強く、ダウンヒルも安定している。しかしこの勢いを感じた山本選手がラスト周回で苦しみながらも踏み直し、さらに加速。差はまた開く。これが平野の集中力を乱したかミスが増え下りでのスムーズさにも欠け始める。その後も山本選手には追いつけず、平野は2位に終わった。「今回は山本選手との差がありました。もっと練習が必要です」平野は冷静に次を見つめた。JAPAN NATIONALCHAMPIONSHIP MTB追い詰められた平野は、土壇場でスピードを上げた