ブックタイトルBRIDGESTONE ANCHOR 2017-AN1

ページ
95/132

このページは BRIDGESTONE ANCHOR 2017-AN1 の電子ブックに掲載されている95ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

BRIDGESTONE ANCHOR 2017-AN1

9311時に宿の廊下の隅にセルフご飯場を用意した。選手はめいめいに食べる。天候は極端に変わる。宿の前の道を川にするような大雨が降り、窓を叩くような大風が吹き、その後晴れ上がる。明日にタイムトライアルの本戦を控えた西薗と椿はワンピースに着替え、雨の合間を縫ってコース試走に出た。海沿いのタイムトライアルコースは風が荒れ、この風模様ではレース結果も荒れそうだ。ロードチームは軽くコース試走、大島一周50kmのライドで移動で固まった体をほぐす。シミュレーション通りの走りタイムトライアルの朝、西薗と椿は早起きする。椿は午後1時すぎ、西薗は午後2時半の出走である。午前中は全国のジュニアや、U23クラスが、同じ海岸沿いのコースを使いクラスごとの勝利へ挑む。コースは1周11.2km、アップダウンの続くストレートなコースとなる。椿と西薗の出場する男子エリートは3周、33.6kmを走る。これまで計算と理論で体の限界を超えてきた西薗は、今年のタイムトライアルに全力で立ち向かった。昨年の全日本での3位は不本意な結果だった。去年は新作TTバイクでのシミュレーション時間が取れず、戦略で立ち向かったが、4秒というタイム差で負けを体感した。今年は練習環境を充実させ準備期間をとり、このコースのような起伏あるコースでのTTシミュレーションを数多く行った。ウォームアップの練習まで何度もした。椿は、結果6位となるタイムをマークする。昨年3位の西薗は、ラスト3番手からのスタート。昨日の荒れた天候がウソのように風はない。ライダーの走力差が出る絶好のコンディションだ。走行中は無線が使える。同じコースを走るライバルのタイムを聞き、自分の走りが予想よりも速いことを知る。登りセクションを踏み倒し、平坦部ではじわじわトルクをかけ続ける。すべてはシミュレーション通りにやりきった。結果、2位に26秒の差を付けての42分57秒29で優勝。「最終的に身体の感覚と対話しながら走ったのが良かったです」と西薗。見るとパワーメーターの上にはテープ