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GOOD DESIGN HISTORY ANCHOR RT9

エアロダイナミックを追求したタイムトライアルバイク「ANCHOR RT9」

■ 製品名:アンカーRT9 ※フレーム単体での商品です。

■ 発売日:2015年4月

受賞商品の背景

RT9は自転車レースにおけるタイムトライアル種目のために開発された専用自転車です。フレームとフロントフォークの素材に高弾性カーボンファイバーを使用し、軽量・高剛性化を実現。また、ロードバイクやトラックレーサーの開発ノウハウを活かした最適剛性バランス、ペダリングの力を最大限タイヤに伝える左右非対称デザイン、前面投影面積を可能な限り小さくしたエアロデザインは超高速走行を可能にしています。電動変速用のバッテリーとリヤブレーキをフレームの下側に配置することで低重心化し走行中の安定性も向上させました。さらに女性や小柄な選手でも最適なポジションがとれるよう身長156cmから対応したフレームサイズを用意しています。

審査委員の評価

タイムトライアルバイクには斬新なデザインの製品が多いが、本製品の場合は特に日本人の体形に合わせたフレーム形状を実現していること、変速機用バッテリーの搭載位置を見直し、低重心化を実現していることなどが高く評価できる。専門的な用途の製品であるが、長く競技用自転車を開発し続けてきた同社のノウハウが活かされており、競技用としての性能のみならず、外観の商品性も含めて完成度の高い製品となっている。グラフィックも設計思想を反映したものとなっていて説得力のあるデザインである。

デザインについて

デザインコンセプト 前面投影面積が小さく最適剛性バランスと低重心化で超高速走行を可能にするタイムトライアルバイク
背景 ここ数年の国内ロードバイク市場は長距離を走って楽しむ用途のロングライドモデルが牽引しています。その一方で、弊社は更なる市場の活性化と国内競技レベルの底上げを目的とし、日本人の体形に合う競技用途のレースモデルも積極的に上市を行ってきました。その結果、レースモデルに関しても確かな反響を得ると共に、その勢いを加速させるべくレースシーンを象徴するタイムトライアルバイクの開発に踏み切りました。
企画・開発の意義 RT9には弊社が長年のロードバイク、トラックバイクの開発で培ってきたノウハウが注ぎ込まれており、ユーザー(競技者)のポテンシャルを引き出すために必要な機能が設計されています。弊社はユーザー(競技者)が競技で勝利するための機材としてRT9を提案したい。また、RT9が自転車競技の更なる拡がりと国内競技レベルの底上げに役立つことを、上市する効果及び狙いとしています。
創意工夫 まずフレームのデザインについて、ダウンチューブとシートステーを極端な翼断面にし前面投影面積を小さくしました。ボトムブラケット周辺にはリブを設け剛性を高めると共にチェーンステーを左右非対称にすることでライダーの力を無駄なく後輪に伝えるデザインとしました。一方、トップチューブの断面は横偏平のデザインにすることで縦に変形し易くし、前面投影面積を削りながら地面からの衝撃をいなす機能を持たせています。低重心化については、一般的なタイムトライアルバイクは電動変速機を組み込むことが主流であり、そのバッテリーは車両の最も高い位置にあるシートポスト、もしくはフレームに大きな開口を設けて内蔵されるケースが多いですが、弊社は車両の一番低い位置であるボトムブラケットにわずか22mmの穴を開ける方法でバッテリーを内蔵しました。さらに、リヤブレーキをその直下に配置することで重量物を一箇所にまとめることに成功しました。
デザイナーの想い RT9はタイムトライアルのために開発された極めて特殊なデザインの自転車。ライダーを極限までコンパクトにポジショニングさせるジオメトリー、そして、造形の全てが薄く空気を切り裂くデザインになっています。走り出せば何かの糸で引っ張られているかの様に滑らかに加速、高速巡航します。この特殊な様相をきっかけにでも結構なので、自転車レースに興味を持ち競技を通して豊かな生活を過ごす人が一人でも増えればと思います。

アンカーRT9 スペシャルサイト